ベンダへの提案依頼
ベンダへのRFP(提案依頼書)は自社のパートナーを選ぶための作業になります。ERPパッケー
ジを含むパッケージ導入を成功させるためには、信頼できるパートナーとしての情報をしっかり入
手し検討する必要があります。また、自社の不足面をカバーしてもらえる提案依頼の内容にする
ことがパートナー選びに大切な作業になります。
提案依頼は自社の力量を考慮して、次のような情報を得ることがパートナー選びには必要です。
(提案依頼書 RFP⇒Request For Proposal)

① パッケージ商品
(参考)パッケージ商品の選択方法ページの「パッケージ商品の選択ポイント」
② PM・SEの力量 ・ 担当するPM・SEによってパッケージ導入の成果が左右
されます。この実質な力量把握が大事です。
③ ベンダの体制 ・ 形式でなく、ベンダとして自社のパッケージ導入作業に関
する問題管理を含めての実質的な機能を確認します。
④ 総費用
(参考)予算と期待効果ページの「想定される予算項目の一覧」
提案依頼の進め方と作業内容
ベンダ選択のために必要な情報を得るためには、提案依頼書(RFP)を作成することが望ましいです。
自社の経験と力量から提案依頼書に必要な自社情報を全て網羅することは難しい作業です。但し、
社内の多様な意見を吸い上げ「社内レビュー」実施を薦めます。
この手順の中で難しい面・不明な点は素直に提案依頼書に反映させれば良いです。これらに回答す
るベンダの内容がベンダの力量・姿勢を表している情報と考え、ベンダを判断することになります。

・ 目的達成に必要な自社情報と要求する情報の
構成を作る。 (参考)提案依頼書の構成と項目
・ 自社で出来ない・纏められない項目を明らかに
します。
・構成に沿って、自社・要求情報を整理し網羅し
ます。「社内レビュー」で合意します。
・出来ない・纏められない項目は質問などで対応
する旨を明記します。
・ 選択対象のベンダに提案依頼書を渡します。
・ 提案書受理までのルールを説明します。
- 質問方法(メール、ヒアリング)
- 開示情報のベンダ共有化
- スケジュール、決定方法
・ ベンダからの質問を受け、回答をします。
・ 回答内容により、他ベンダへの開示も行います。
・ この期間、追加情報があればベンダへ流します。
・ 提案書を受け取り、内容を吟味します。
(参考)「信頼できるベンダの選択」ページ
提案依頼書(RFP)の構成と項目
提案依頼書の構成と項目は次のような内容です。これを基本にして、パッケージ導入の目的と範囲
に応じてピックアップして利用してください。これらの内容は自社で使用している資料・ドキュメントを
代用することも可能です。
● 最良のベンダ選択に必要な評価項目とそれに対する評価基準一覧、及びベンダ
選択作業の留意事項をまとめました(下記のダウンロード資料)。
これらの評価基準を「提案依頼書の構成一覧」を参考にして、RFPに取り入れる
ことを薦めます。
【参考】 ダウンロード資料<110 ベンダ選択の評価基準>

自社の力量に合った提案依頼書の作成
提案依頼書を作った経験は少ないと考えられます。そこで無理に作るのでなく、自社の力量に合った
提案依頼書を作ることです。但し、手を抜いては元も子も無くなりますので注意して下さい。自社として
最善を尽くすことが前提になります。次のやり方を参考にして下さい。

① 「提案依頼書の構成一覧」から自社に必要な項目を選びます。その中で、
自社で「分からないこと、出来ないこと」の項目はその旨を提案依頼書に
反映させてください。口頭説明を含むなどの明記。
② 自社で可能な項目は、可能な限り現存する資料・ドキュメントを活かし必
要に応じて変更・追加を行ってください。
③ 他社協力が可能な場合、有償・無償を問わず利用することです。
④ 提案依頼書の目的の一つに、ベンダによる回答(=提案書)でベンダの
力量・姿勢・やる気の評価があります。ですから、自社の力量の中で
安心して提案依頼書を作って下さい。
|
 パッケージ導入・情報システムの再構築に関しての疑問・不安・質問のあ
る方、また、欲しい情報のある方は 「お問い合わせ」ページにてご連絡を頂
ければ対応させて頂きます。
|
ベンダから、中立を守ることの大切さ
複数ベンダに対して提案書作成を依頼することになると考えます。その場合、各ベンダと自社
が等距離での交渉なり付き合いが大事になります。そのことが自社のきちんとした姿勢と責任
を示すことになり、ベンダの提案書とプレゼンに反映されます。
① 各ベンダに中立でベンダ選定を行うことを宣言して下さい。
② このことを自社の関係者にも、同様に中立を徹底して下さい。
③ 各ベンダからの中立とは、進め方・情報提供・問合せ・打合せなどを
平等に行うことです。
メリット → ・ 各ベンダは対等という姿勢のもとに真剣に提案活動を行います。
・ 自社のことを考えて、最善の提案内容をベンダは作成します。
・ 自社の今後のパッケージ導入に参考になる情報が得られます。
