成功事例
成功とは、「目的達成・期待効果の実現」に加えて基本手順の適切性・予算内終了の評価を
考慮しての意味です。
[事例] N社 (卸・加工・修理) ― パッケージ導入 ―
A社 (小売) ― 開発・導入・運用 ―
N社 (卸・加工・修理) ― パッケージ導入 ―
1.目的と期待効果
(目的) ・ 経営情報を早期に入手して、販売戦略・施策へ確実な反映
・ 営業活動を支える業務処理の効率化と顧客サービスの向上
・ 営業マンを営業活動に専念させる営業時間の確保
(期待効果⇒成果)
<定量> ●月次経営資料の期間短縮 ⇒ ・ 速報:翌月6日→当月末夕方
・ 確定:翌月15日→翌月6日
●物流作業の工数削減 ⇒ ・ 50%減
●保存帳票の削減 ⇒ ・ 70%減
<定性> ●納期管理/在庫引当の改善により顧客サービスの向上
●月末集中の作業緩和、必要情報の即時入手、適正在庫の実現
2.対象範囲
・ 受注出荷売上、発注入荷仕入、先行手配、在庫管理、加工管理、修理管理、
売掛金管理、買掛金管理、会計連携、EDI対応、苦情対応、情報活用
3.基本手順
・ 「課題解決フェーズ」にて、課題・問題点を整理してパッケージのシステム機能での
対応と業務ルールを決める。
・ 「課題解決フェーズ」にて、導入計画の詳細と役割分担を決め、スケジュールを明確に
する。
・ 「要件定義・FIT&GAP」フェーズにおいて、具体的な画面を基にしてユーザが理解 しや
すい環境で作業を行う。
4.成功の理由と教訓
① 基本手順の「課題解決フェーズ」での課題解決の整理と詳細な導入計画により、
それ以降の稼動までのタスクとスケジュールがスムーズに進む。
参考) 「課題解決の簡単な進め方ページ
② 推進責任である役員の強力バックアップにより、実行責任者とメンバーが動きやす
く判断しやすい作業環境の場で行う。
(役員は主要打合せに全て出席。余計な口出しはせず、アドバイスに徹する)
③ 検討・確認するセッションは、常に具体的資料・画面で行う。その結果もすぐに確認
でき、日常的な情報共有・コミュニケーションが安定し、信頼できる関係になる。
(実行責任者がセッション成果を速やかにチェックし、疑問・抜け・不明などを
整理してベンダに投げるサイクルが回る)
A社 (小売) ― 開発・導入・運用 ―
1.目的と期待効果
(目的) ・ 店舗拡大計画に対応した店舗業務の効率化と顧客サービスの向上
・ 運用サポートの充実化と問題発生への迅速化、事故の事前防止
・ 日報を含めた各種数値の即時入手と情報活用の基盤強化
・ 店舗営業に一切の迷惑をかけない導入展開の実施
(期待効果⇒成果)
・ 新店開設のスムーズで安定した展開作業の実現、閉店対応の容易化
・ 合せ及び発生した問題解析とその対応がルーチン化し、解決策の
早期化と事故の事前防止策の確立
・問題発生の減少、店舗からの評価アップ
― 本部、店舗及び担当ベンダ・業者との連携プレー
― 業者間の情報共有と連携作業の実施
― A社、業者を含めた運用体制の信頼向上
・ 担当ベンダ・業者の変更も容易になり、運用体制の質的向上
・ A社の統括責任者は100% の目的達成であることを評価する。
・ 現在も事業は右肩あがりで成長を続け、システム機能の基本はそれを支
えており確固たる事業基盤になっている。
2.対象範囲
① 開発
・店舗 販売管理、発注管理、在庫管理、廃棄処理、日報処理、
勤怠管理、スケジュール管理、トレーニング管理、
集配信管理、連絡・報告処理、その他
・本部 各種集配信管理、マスタ管理、販売管理、在庫管理
発注管理、販売集計処理、店舗監視管理、業務連絡管理、
予算管理、労務管理、経理処理、経営情報処理、その他
② 導入
・ POS交換、PC交換、アプリケーションセットアップ、ヘルプデスク対応
店舗サポート管理、新店対応、切替店対応、リハーサル店対応、
教育研修(店舗・本部・ヘルプデスク)、テスト実施、その他
③ 運用
・ ヘルプデスク体制、問題管理の手順・ルール・体制、定例会議の要領、
業者との契約管理、運用情報の共有管理、サポート管理、その他
3.基本手順と体制
① 基本手順
・ 「開発」と「導入/運用」の最初の作業工程を並行で動かし、テスト工程より
一本化の作業工程にする。
・ 「開発」の要件定義~単体テストまでは、必要ドキュメントとプロトタイプを重視し
セッション方式を軸に作業を進める。
・ 「導入/運用」の基本設計~詳細設計は、店舗運営に支障を来さない必要な
導入展開作業と安定運用の調査項目を洗い出し、その相関性と体系化を行い
詳細な作業内容と運用ルールをユーザ、ベンダ及びユーザ・ベンダ間の視点で
具体化する。
・ テスト・リハーサルの作業工程は「導入/運用プロジェクト」の作業責任で行う。
② 体制
・ A社プロジェクトの下に、ベンダの「B社の開発プロジェクト」「C社の導入/運用
プロジェクト」を配置する体制を整える。
・ 「B社の開発プロジェクト」「C社の導入/運用 プロジェクト」に必要なA社とベンダ
メンバーを入れる。A社・B社・C社の壁を一切設けず。
・ C社の実行責任者がA社からベンダーと業者の取り纏めとマネジメントの依頼を
受けて、A社代行の役割を担う。
4.成功の理由と教訓
① A社ユーザの中心メンバーを軸にして、ベンダの主要メンバー(実行責任者・SE)に
よる各種の作業計画と作業行為が実効性のある内容であった。
② 開発の要件定義書・基本設計書・プロトタイプがA社の満足する条件を満たし、その
成果物であるシステム機能のテストにA社関係者が積極的にテスト参画しほとんど
の問題点を潰し確かな品質保証ができた。
③ トラブルの無い導入作業が実現したポイントは、最初の作業工程の成果物(導入展
開設計書・調査結果)の的確性と充実さにある。結果として、店舗サービスの向上と
店舗業務の効率化及び安定運用につながる。
・導入展開設計書 ―― スケジュール、作業内容とその相関性、導入
展開の方法・資源・工数、ヘルプデスク、テスト、
教育研修、リハーサル、実施指示書・・・・・・
・基本運用ルール書 ― 基本方針、運用体制、定例会議のルール・内容、
運用情報の流れと責任ベンダ、問題管理、マネジ
メントのあり方・・・・・・
④ 運用に関しては基本運用ルール書と関係会社の個別ルール書に基づいた基本原則
で行われ、店舗の顧客サービスと業務処理を支えるA社のサポート体制とベンダと業者
十数社参加による定例運用会議が機能して、事故防止と問題発生時の即応が滞りなく
行われている。
また、新規参入のベンダや業者も運用体制の仲間に容易に入れる基盤ができる。
⑤ 店舗運営の数字、全国状況の数字及び経営を支える数字が多様な視点から捉えられ
るようになっている。
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